福岡のピラティス、ヨガ LIEN 企業理念
福岡のピラティス、ヨガ LIEN リアンヴィジュアル

企業理念

社員として育てた事業を継承して独立
山岡誠司さんは、福岡県のフィットネスクラブ「エスタ」の運営会社である高橋株式会社に8年勤務し、この3月独立した。会社名の「リアン」はフランス語で「絆」の意。多くの人との絆の中で培ってきたものを元手に、新たな絆を紡ぎ出そうとしている。今後は指導者育成やクラブ運営企業のプログラムアドバイス事業と、ヨガ・ピラティススタジオの経営を事業領域とし、その後6年目に自分のクラブをつくることを目指して活動している。「エスタで養成コースの運営をしていましたので、その経験を活かし、中立的な立場で広くそのサービスを展開していきたいと考えています。スタジオは、養成事業の拠点にするとともに、スタジオ単体としての事業性を高め、確立していきたいと考えています。」


自分のメシは自分で稼ぐ
山岡さんの独立心は、10数年前、運営受託の会社で働いていた時に芽生えた。完全歩合制で働く日々。仕事がなければ収入がない。既存の仕事もいつ状況が変わるかわからない上に、新しい仕事は受託企業から紹介を待つ身。その不安定さに「自分のメシは自分で稼げる力をつけなければ」と身にしみて思ったと振り返る。
その後、前職時代の先輩の紹介でフィットネスクラブに社員として入社。8年間の猛勉強が始まった。
「運営受託会社で働いていた時の危機感から、社員になっても常に自分の市場価値を高めたいと考えていました。当初はトレーナーとして食べていけるようにと、とにかく資格をとりまくりましたし、稼げるようになるためには、周囲から信頼して貰えるようになることが重要だと思い、仕事を選ばず何でもやりました。期待を上回るようにと工夫もしました」
その姿勢が認められ、3年目にはマネージャー、間もなく3店舗を統括するリーダーとなった。同時に、クラブでの付帯売上を高める新規事業の立ち上げも任されるようになる。この経験が山岡さんに転機をもたらした。
「マネージャーの時は、自分でも働いて、スタッフにもきめ細やかに声をかけてと、ブレイングマネージャーとしてリーダーシップを発揮していこうとしてました。ですが、3店舗目になると、普段顔を合わせないスタッフのモチベーションやパフォーマンスを高めることが必要になり、現場を常に自分の目で確認することもできない。それまでの方法が使えないんです。その時マネジメントに興味を持つようになりました。またインストラクターの養成事業部門やヒーリングサロンなどの新規事業の立ち上げを経験して、事業を起こす一連の流れも体験できた。すごく貴重な経験でしたし、それに触れて以来、自分でも事業を起こして、自分で夢を掴みたいと思うようになったんです。」


将来は、こんなクラブを日本につくりたい
もう1つ、山岡さんの気持ちを後押ししたのが、3年半前に米国のウェスタンアスレチッククラブ社のクラブを見学に行った体験である。同社は米国でも最も組織マネジメントに優れた企業であり、クラブのクオリティの高さには定評がある。
「コートサイドクラブは会員数8000人でありながら年間退会者数が数人というクラブ。実際に見学してみると、こんなクラブがあるのかとすごく感動しました。驚くと声が出ないもので、帰りの車の中は無言だったことを覚えています(笑)。同社は、毎年ゼロベースで市場調査やSWOT分析などから戦略を立て、部門マネージャーに権限委譲をして成果に対して報いていく。スタッフ一人ひとりが本当にやりがいを持って働いているからこそそうしたクラブができると分かったんです。また、スタッフも20代〜70代までいらっしゃいました。産業・事業としての成熟さに驚かされたのを覚えています。そして、将来は、こんなクラブを日本につくりたい。それに向けて今できることから一歩ずつ進んでいきたいと思っています。具体的には、ピラティス&ヨガスタジオの多店舗展開、インストラクター育成事業の発展を直近行い、次のステージに入りたいと思っています。」

LIEN梶@代表取締役 山岡誠司インタビュー記事

01 65歳の人気インストラクター
それは、山岡さんがサンフランシスコにあるフィットネスクラブを訪れたとき目にした、日本では考えられない光景だった。65歳のインストラクターがたくさんのクライアントに支持され、高額のフィーで評価を受けて活き活きと働いている。現場での経験が長いほど実績と信頼性が増し、重ねた年齢はそのまま、その人の財産となる。
「いつか、こんなクラブをつくりたい」。山岡さんがフィットネスクラブビジネスに魅せられ、自らが目指す場所が見えた瞬間だった。
福岡県内でフィットネスクラブを運営する株式会社エスタに8年間在籍した山岡さんは、マネージャーを経て、当時、店舗統括の責任者として活躍していた。いくつもの新規事業を立ち上げて店舗経営の難しさを実感した一方で、その面白さに惹かれるようになる。
「自分の手で事業を起こして、理想の経営を実現したい」という思いが募り、山岡さんは2008年3月、独立してリアン株式会社を設立。インストラクターである妻のさおりさんの協力を得て、ピラティス&ヨーガスタジオ「LIEN(リアン)」をオープンした。また、山岡さんがエスタで立ち上げた養成事業をリアンが継承することになり、さらにクラブ運営企業へのディレクション事業も開始。スタジオ運営、養成、企業向けの3つの事業が揃い、山岡さんは理想の経営に向けて大きな第一歩を踏み出した。


02セールスを強化して、高集客を実現
福岡市内の閑静な住宅街にオープンした「リアン」は、少人数レッスン専門のスタジオ。一人ひとりの状態に合わせた丁寧な指導が人気を呼び、現在の会員数は当初の目標の2倍を超えている。高集客を受けて5月に増設したスタジオは、洗練されていながらも居心地のいい上質な空間。この場所で過ごす時間を買いに来る、そんな会員も多いはずだ。
スタジオの高集客の理由のひとつと山岡さんが考えているのが、セールスの強みだ。現在、問い合わせから体験に来る確率は75%、体験からの入会率は80%。リアンではセールス専門のスタッフを1名配属し、一度でも問い合わせてくれた顧客には徹底したフォローを行い、無理なく入会へ導いているのだ。しかし、すべてが順調だったわけではない。スタジオが予想を超えて集客した一方、企業向けのビジネスは当初の計画ほど伸びなかった。養成コースでは、エアロビクスやパーソナルトレーナーの集客に苦戦。ヨガやピラティスへのニーズが圧倒的に高く、予想とは違う手応えに戸惑った。市場の動きを受けて、山岡さんは軸足をスタジオ運営と養成事業に置くことを決め、それぞれの事業の強化に取り組み始めた。


03 総合力を身につける「サポートコース」
この夏リアンが開講した「サポートコース」は、インストラクターのキャリアアップを目的にした新しい養成カリキュラム。指導テクニックはもちろん、ヒューマンスキルやビジネススキルにも焦点が当てられ、「モチベーションスキルアップ」「好感を与えるトーク術」「美肌づくり」など実用的で幅広い内容。福岡での開催ながら、講師には第一線で活躍する実力者を迎えた。敷居を低くするために料金は安価に設定した。
「インストラクターの社会的地位が低い日本の状況を変えるためには、クラブに依存するのをやめて、個人が実力をつけるしかない。インストラクターの仕事に技術はもちろん大切ですが、そのベースには基本的な礼儀や人間的な魅力が必要です。これは利益が見込めるような事業ではないし、インストラクターの方々にとって面白くない分野もあるかもしれないけれど、今どうしてもやらなければいけないことだと思っています。」
このアカデミーは講師陣からもたくさんの賛同を受け、早くも注目を集める。指導者のキャリアを全面的に支援するため、来年には博多駅前にアカデミー専用スタジオをオープンする予定だ。


04 「絆」の大切さ
社名の「LIEN」が意味するのは「絆」。これまで山岡さんは、人とのつながりが新しい展開を生む場面を数多く経験してきた。現場の指導も会社経営も、大切なのは人との絆だ。
「当たり前のことですが、がんばってくれたスタッフにお礼を言う、社外でお世話になった人にはすぐお礼のハガキを書く、もらったメールにすぐ返信する。そんな日々の小さな積み重ねが信頼を生み、その信頼が人との絆を結んでくれると実感しています」
リアンでは、オーディションを通過したインストラクターのフィーは全員一律。半年に1回の査定で個人の働きをボーナスに反映するという人事評価制度をとっている。これは経営者になったらぜひ採用したいと山岡さんが考えていた制度。レッスン内外の仕事をきちんと評価することができ、組織のモチベーション維持にもつながる。さらにスタッフの評価制度として3ヶ月に1回、技術面や業務全般に関してフィードバックする機会を設けているが、これはコミュニケーションの場としても重要である。
「特にフリーインストラクターさんとは顔を合わせる機会が少ないので、腰を据えて話せる時間は貴重です。意見を聞くことはもちろんですが、このスタジオで働いてくれる方に、クラブがこれからどんな道を進もうとしているのかを伝えることは、些細ですが大事なことです」
起業から1年半が経ち、社内の状況も社外の環境も刻々と変化してきた。そのなかで、短期の具体的な目標を立て、その達成を積んでいくことが重要だと感じるようになったという。それは変化に対応するフットワークを維持する秘訣かもしれない。
「5年後、10年後のビジョンも必要ですが、刻一刻と状況が変化する今の時代、具体的な目標を定められるのは長くて3年スパンだと考えています。私はやはりフィットネスクラブビジネスが好きなので長期的にはそこに関わりたいと思いますが、現在の目標は、今後3年間でスタジオの複数展開と、アカデミー事業の確立を果たすこと。そしてリアンで働く人やリアンに関わる人たちが幸せでいられる環境をつくること。それが一番の目標です」

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